骨折
今回は骨折のお話です。小型犬や幼齢の動物は人間の膝ぐらいからの高さから落下しても、骨折してしまうことがあります。ジャンプした後に足を地面につかないなどの症状があったらぜひご相談ください!
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症例:トイプードル、雄、3歳
主訴:ベッドから飛び降りた後から足をあげるということを主訴に来院
院内検査:
身体検査―前腕の居城が認められた
レントゲン検査―右の橈骨・尺骨骨折が認められた
経過:
来院日は、足を上げ骨折している足に体重をのせることができなかったが、骨折した足をプレートで固定した後、レントゲン写真で示すように、骨同士がくっついてき、骨折した足に体重をのせて歩くことができるようになっている。
【来院時のレントゲン写真】
【手術直後】
【4か月後】
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・骨折とは
骨に対しある一定方向に大きな力が加わることで骨がはがれたり、折れたり、粉砕してしまった状態を示します。
・原因
落下や衝突によって大きな力が体に加わることや骨の腫瘍や体内の代謝、疲労などによっておこる。
・症状
損傷を受けた骨の部位を庇うしぐさ(例えば、足を引きずる)が見られたり、受傷部位を触ると痛そうに鳴いてしまう。
そのほかに、元気や食欲の低下、発熱がみられる。
・診断
視診による歩行異常
触診による熱感の確認
X線検査による骨の連続性の確認
・治療
【内科】
鎮痛剤による保存療法
【外科】
非観血的整復:副木や包帯を用いて固定
観血的整復:骨をプレートやピン、ワイヤーで直接固定