しらみ
今回は動物の体に住みついてしまうむしについてです
シラミ症・ハジラミ症とは、皮膚や被毛へのシラミ・ハジラミの外部寄生のことを言います。動物では特に猫に多く認められ、黒猫の場合は被毛に卵がついている様が観察できますが、淡い毛色の場合は見つけにくいことも多いです。
・原因
シラミ・ハジラミに感染している動物への接触。犬から犬へ、猫から猫への感染は頻繁に起こりますが、動物種を超えての感染は稀です。
・症状
まったく無症状の個体から、ひどい痒みを伴う症例までいます。黒い被毛の動物では肉眼で虫卵を確認することが可能です。
・診断
セロハンテープに被毛を接着させ顕微鏡で観察することで、容易に診断が可能です。
・治療方法
フロントラインなどの塗り薬が有効ですが、治療までに時間がかかるので、多数寄生している場合は毛刈りをお勧めすることもあります。また、感染した動物の寝場所は清潔に保つことが必要になります。
・症例
症例:
和猫 3ヵ月
主訴:
今朝道端で見つけたので、健康診断をしてほしい
検査:
視診により、被毛にハジラミの卵がついているのが観察された。
治療:
感染範囲が広いことから毛刈りを実施し、フロントラインを使用したところ、無事に駆除することができた。