症例報告ブログ

食道内異物

普通の異物は以前に話したことがありますが今回は大きなものを食道に詰まらせてしまうケースです。いわゆる食べ物をのどに詰まらせるというケースです。

 

 

原因

小型犬で多く見られ、大きなものを飲み込んでしまったときに食道を通過できずにとどまってしまうことで発生します。

 

症状

嘔吐と異なり、ものを食べた直後にすぐ吐き出してしまう吐出という症状が特徴です。

ほかに発咳や流涎が見られます。

 

診断

レントゲンや造影レントゲン、内視鏡

 

治療

大きさにもよるが基本的には内視鏡が適応ですが、あまりにも大きすぎるものや食道を傷つけてしまう恐れのある場合は開腹手術を行う。

 

 

症例

6か月のヨークシャテリアでジャーキーを食べてから吐くという主訴で来院されました。

 

レントゲン検査を実施したところ気管が一部腹側に圧迫されていたために造影を行ったところ食道に異物が見つかりました。

 

治療としては来院後すぐに内視鏡を行ったところ食道にジャーキーがあり内視鏡下で摘出しました。

その後、特に症状は見られなくなり現在も普段と変わらない生活を送っています。

 

 ibutu1来院時のレントゲン赤丸で囲まれてるところが異常な場所です。

ibutu2造影剤を飲ませた後です。赤丸で囲んであるところに異物があります。

ibutu3健康時のレントゲンです。気管がまっすぐになっています。