落葉状天疱瘡
顔面、耳介、手指の皮膚にびらんや痂皮が形成される自己免疫疾患
原因;表皮と真皮角化細胞間の細胞接着が自己の免疫細胞によって妨げられることによる
症状;顔面、耳を中心に膿疱、潰瘍、びらんを左右対称性に形成する。そのほかにも爪の周囲や四肢にも病変の形成が認められることがある
診断;一般皮膚検査、また皮膚病理検査による
治療;ステロイドの免疫抑制量での全身投与。副作用によってはその他の免疫抑制剤の投薬
症例;
1歳2ヶ月
雑種ネコ
耳や顔面、四肢、体幹部に脱毛や痂皮の形成を主訴に来院されました。
この時、四肢の爪の周囲から膿が出てきていた。
最初に持続性の抗生剤を投薬したが、部分的な皮膚病変の改善が認められたが大きな改善が認められず、食欲不振がみられたので皮膚病理検査を実施。
病理診断結果は落葉状天疱瘡という結果でした。このため、ステロイドの全身治療を開始と同時に食欲の改善、脱毛や痂皮などの皮膚症状の良化が見られた。
現在、ステロイドの低容量の投薬によって体調が良く、発毛も見られ新たなる痂皮の見られていないです。