症例報告ブログ

去勢・避妊手術

今回の症例ブログでは、ねこちゃんわんちゃんの去勢・避妊手術について簡単な説明をします。
症例などはありませんが、多くのオーナーさんが一度は考えることだと思うので、気軽に目を通してくださいね!

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【去勢手術とは】

去勢手術は精巣を摘出する手術です。個体差はありますが、犬では6~12ヶ月、猫では9ヶ月で性成熟します。そのためこれよりも早期に去勢手術を行うことが望ましいです。

精巣は最初お腹の中にありますが、通常犬では生後30日、猫では生後20日で陰嚢内に精巣が降りてきます。しかし希にこの精巣が降りてこないことがあります。その場合精巣が腫瘍化する可能性が高くなるため、行動に問題がなくても去勢手術を行うことが好ましいです。

 

・去勢手術のメリット

犬では去勢手術を行うことでマーキングやマウンティング、一部の攻撃行動などの問題行動が改善する可能性があります。猫ではマーキングや攻撃行動が改善することがあり、外に出る猫では喧嘩により伝播する猫白血病ウイルスや猫エイズウイルスの感染リスクを間接的に低下させることができます。また前立腺疾患や精巣の腫瘍の発生を予防することもできます。

 

 

【避妊手術とは】

一般的に犬や猫は6~8ヶ月で性成熟を迎えます。大型犬は小型犬に比べ生成塾が遅いです。避妊手術は卵巣、子宮を摘出することで永久的な避妊を目的として行います。避妊手術は6~7ヶ月齢以降から可能で、初回発情が来る前に行う方が好ましいです。また犬は生理後約2ヶ月の間、妊娠していなくても偽妊娠という状態になり、子宮につながる血管が太くなり術中の出血のリスクが高くなるため避妊手術は行いません。

 

・避妊手術のメリット

避妊手術を行うことで妊娠のリスクをなくすだけでなく、発情中のストレスをなくし、卵巣・子宮の腫瘍や乳腺の腫瘍、子宮蓄膿症の発生を予防することができます。

 

【去勢・避妊手術のデメリット】

性ホルモンは代謝に関与するため、去勢・避妊手術を行うと生体の必要カロリーが減少します。そのため手術後に術前と同じ食事管理を行っていると肥満になることがあります。